大学入試には3つの方式があります。名前は聞いたことがあっても、出願の時期がここまで違うことは、あまり知られていません。
同じ大学を受けるのに、動き出す時期が半年ずれます。
文部科学省の大学入学者選抜実施要項で、出願の開始時期が決まっています。
| 方式 | 出願開始 | 主に見られるもの |
|---|---|---|
| 総合型選抜 | 9月1日以降 | 志望理由・活動・面接・小論文 |
| 学校推薦型選抜 | 11月1日以降 | 評定平均・学校長の推薦・面接 |
| 一般選抜 | 年明け | 学力試験 |
総合型選抜の出願が9月1日ということは、準備は夏休みの前から始まっているということです。志望理由書を書き、活動をまとめ、面接の練習をする。9月1日にいきなり書き始めて間に合うものではありません。
一方、一般選抜だけを見ている生徒にとって、夏はまだ「基礎固めの時期」です。同じ高3の8月に、まったく違うことをしていることになります。
文部科学省が公表した令和7年度の入学者選抜実施状況では、私立大学の入学者の61.6%が年内入試でした。総合型選抜が22.8%、学校推薦型選抜が38.8%です。
全体(国公私立の合計)でも53.6%が年内入試で、国立大学は20.4%、公立大学は32.9%でした。
つまり私立大学に限れば、一般選抜で入る人のほうが少数派です。
一般選抜だけを見ていると、選択肢の半分以上が視界に入っていないことになります。
方式が違うと、求められるものが変わります。
総合型選抜。 学力試験がない、あるいは比重が小さい代わりに、志望理由と活動歴が中心になります。「なぜこの大学のこの学部なのか」を、自分の言葉で書けるかどうかです。高1・高2で何をしてきたかが材料になります。
学校推薦型選抜。 評定平均が出願の条件になります。指定校推薦であれば、まず校内の選考を通る必要があります。ここは高1の1学期からの積み上げが効きます。
一般選抜。 学力試験の一本勝負です。評定平均は原則として関係ありません。逆に言えば、評定が振るわなくても勝負できる方式です。
高3になってから「やっぱり推薦にしよう」と方向転換すると、評定平均がついてこないことがあります。逆に推薦一本で来て落ちた場合、一般選抜の学力が間に合わないこともあります。
だから、高2のうちに一度考えておくことをおすすめしています。決め切らなくても構いません。「この方式なら出せる」という選択肢を、いくつ持っているかを把握しておくだけで、高3の動き方が変わります。
彩学舎では、高2の面談でこの話をしています。評定平均を計算して、いま出せる方式を並べるところからです。
よく聞かれます。正直に申し上げると、間に合うともお約束できませんし、間に合わないとも言えません。
言えるのは、方式によって残っている時間が違うということだけです。同じ11月でも、学校推薦型選抜なら出願直前、一般選抜ならまだ3か月あります。
いまが何月で、どの方式にどれだけ時間が残っているか。それを一緒に整理するところからお手伝いしています。
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